理事長挨拶

 

日本比較経営学会理事長 村上了太(沖縄国際大学)

 

 

 日本比較経営学会会員の皆様、私は沖縄国際大学の村上了太と申します。この度、理事長に就任しましたので、この場を借りて、簡単にご挨拶をさせていただきます。

 まずは、田中宏前理事長を初めとした旧理事会を構成された先生方、3年間お疲れ様でした。この3年間とはちょうどコロナ禍とも重複する期間であったことを察すれば、オンラインでの準備も必要あり、いろいろ苦労されたのではないでしょうか。この場を借りて先生方のご尽力に対して深く感謝の意を表したいと思います。旧理事会の先生方の熱いお気持ちを確りと引き継がせていただきます。また、コロナ禍も落ち着きを見せたように見受けられ、また2023年5月からはコロナウィルス感染症も5類となったこの時期でもありますので、可能な限りの対応をさせていただきます。

 さて、少し紙面を割いて、次に自己紹介させていただきます。私の研究関心は、3つのテーマで構成されております。3つのテーマとは、1)日本専売公社民営化の今日的意義(世界のタバコ産業の構造や企業間比較研究)、2)沖縄の共同体と協同体に関する研究(英国を初めとする諸外国との比較研究)、3)キャリア教育に関する研究(沖縄と本土の比較研究)です。主に1)と2)にウェイトを置きつつ、3)にも関心を寄せて活動させていただいております。本学会でも1)と2)について統一論題や自由論題でも発表させていただき、『比較経営研究』にも投稿させていただきましたので、機会がありましたらご覧下さい。

 次に学会関係ですが、入会は約20年になります。入会以前ですが、1996年3月に開催された大阪市立大学での全国大会(『企業経営比較の視座』)にも大学院生(前期博士課程2回生)として参加させていただきました。当時は修士論文を書き終え、後期博士課程への進学目前ということもあり、修士論文やその後の研究で引用させていただいた会員の先生方にもお会いできたことを今でも鮮明に覚えております。本学会会員であり、指導教員でもあった故濱川一憲先生のご配慮があってのことでした。

 そして20年以上の時間が経過する中、世界は大きく変わってきました。とりわけIoTやICTなどが日進月歩の勢いで発展しております。とりわけChatGPTを初めとして自動生成型AIの与えた影響は計り知れないものがあります。これからも様々なシーンで活用されるでしょうし、より学術研究の進展にも寄与されるでしょうが、その反面として犯罪や軍事への利用にも懸念されるところであります。私たちにはこのようなAIを平和や人々の幸福のために利用しなければならないという義務が課されているように思えてなりません。

 最後になりましたが、理事長就任から日が浅いため、学会業務に対して右も左も見えていない中、不十分な対応となりかねないことを予めお詫び申し上げておきます。どうか温かい目で見守っていただければ幸甚です。3年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2023年5月22日